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2013年7月24日水曜日

【ゼロからわかる】日本語教師になるには(資格,検定試験,養成講座)

■日本語教師になるには

私は日本語教育能力検定試験の勉強をちょっとしたことがあります。本日、いくつかの日本語教師養成学校に電話しましたので、聞いた内容なども踏まえて日本語教師になる方法ついて、まとめておきたいと思います。

ボランティアであれば、資格はさほど必要とはされません。ですが、就職してお金をかせぐとなると、日本語能力検定試験の資格を取得したり、日本語教師養成学校に通ったりしておく必要が出てきます。大学などで日本語を教えるということであれば、大学や大学院の日本語専攻で学ぶ必要があることもあります。


■具体的には・・・

アルクのHPに日本語教師になるための方法が記載されています。

それによれば、大学や大学院で留学生に教える場合については、実際に大学の求人内容を見てみると、「専門領域が日本語教育、日本語学、言語学などであること」「大学院修士課程修了またはこれと同等の資格を持っていること」などが条件となっているそうです。国内の小学校や中学・高校などで日本語教育を必要とする児童・生徒に教える場合は、教員免許が必要になる場合も。

最も多いケースは、民間の日本語学校で教える場合。その際には、「日本語教育能力検定試験合格」「420時間修了」が条件になるケースが多いです。そのため、日本語教師志望者のほとんどが、日本語教師養成講座を受講したり、検定合格を目指したりしています。

(ソース)
アルク:日本語教師入門


■日本語教育能力検定試験ってなに?

日本語教育能力検定試験とは、財団法人 日本国際教育支援協会が主催し、社団法人日本語教育学会が認定している検定試験。

試験の目的は「日本語教員となるために学習している者、日本語教員として教育に携わっている者を対象として、日本語教育の実践につながる体系的な知識が基礎的な水準に達しているかどうか、状況に応じてそれらの知識を関連づけ多様な現場に対応する能力が基礎的な水準に達しているかどうかを検定すること」。国家試験や公的試験ではありませんが、合格者は日本語教師の「有資格者」とされています。

日程は、年に1度、10月の第3日曜日に実施されています。

wikiによれば、2011年は、応募者数7,034人、受験者数5,732人、合格者数1,527人。合格率は26.6%だったそうです。難易度は「ちょっと高め」といったところでしょうか。

(ソース)
wiki:日本語教育能力検定試験


■試験日程は?

公式HPによれば、2013年の試験日程は次のようになっています。

・出願期間

平成25年6月24日(月)から8月12日(月)まで(消印有効)

・試験日

平成25年10月27日(日)

・合否結果通知の発送

平成25年12月20日(金)(予定)

(ソース)
JEES 公益財団法人 日本国際教育支援協会


■出題範囲は?

出題範囲は次の通りです。

〇社会・文化・地域

1.世界と日本
2.異文化接触
3.日本語教育の歴史と現状
4.日本語教員の資質・能力

〇言語と社会

1.言語と社会の関係
2.言語使用と社会
3.異文化コミュニケーションと社会

〇 言語と心理

1.言語理解の過程
2.言語習得・発達
3.異文化理解と心理

〇言語と教育

1.言語教育法・実技(実習)
2.異文化間教育・コミュニケーション教育
3.言語教育と情報

〇言語一般

1.言語の構造一般
2.日本語の構造
3.コミュニケーション能力

(ソース)
JEES 公益財団法人 日本国際教育支援協会:出題範囲等


■日本語教師養成講座420時間とは

文化庁は、「教員養成のための教育内容についての報告」で「標準的なシラバスの内容を修得するには420時間以上の履修が必要」としています。これが俗に「新シラバス420時間」と言われるもので、日本語教育必修科目の最低修得時間になっています。多くの学校がこれを日本語教師の採用条件としています。

(ソース)
wiki:日本語教師

ヒューマンアカデミーのスタッフの話ですと、「養成講座を修了していて大学を卒業している人の場合は、就職には支障がない」とのことでした。ですが、いい条件の仕事に就きたいなら、検定試験にも合格しておいた方がいいと思います。


■資格学校と通信教育にはどんなこところがあるの?

資格学校としては、全国展開しているところにはヒューマンアカデミー、東京なら千駄ヶ谷日本語研究所、大阪ですと大阪文化国際学校など。通信講座ですと、キャリアカレッジジャパンなどがありますます。

日本語教師講座の口コミ・評判を調べたり、ちょっとした疑問を解消するには、Yahoo!知恵袋が便利です。

(Yahoo!知恵袋)
Yahoo!知恵袋:「日本語教師 学校」の検索結果

ヒューマンアカデミーと千駄ヶ谷日本語研究所に電話して聞いたことは次のとおりです。

・ヒューマンアカデミー

週1~3回通学。「半年の授業+3か月の実習(モデル授業)」が基本。働きながらの場合、土日に通うこともできます。無料で授業見学ができるという話でした。

検定試験の合格率自体は3割程度ですが、ヒューマンの新宿校は、高いときで59・5%だったことがあるそうです。また、大宮、新宿等の校舎間で振り替え授業が可能なのも魅力です。

受講費用については、入学金31,500円、授業料556,500円。検定対策も込みの費用ですと、総額681,000円になります。

・千駄ヶ谷日本語研究所

10月からのクラスは6か月で修了。月曜から金曜まで通います。働きながらの場合には、土曜日クラスもあります。こちらの期間は1年間です。

授業料については、すべての料金込みで52万5千円。内訳は、授業料が48万5千円、入学金1万円、教材費3万円。来校して1週間以内に申し込んだ場合は1万円割引となります。

検定対策講座については、420時間の養成講座を受けていることが前提。受講生は1科目5千円×20科目、受講生以外は1科目6千円×20科目です。

大阪文化国際学校は、HPを見てみますと、実習中心の授業をしているようです。

日本語学校の採用では模擬授業が課されることがありますが、授業に慣れていない人が少なくないのが現状だと言います。ですので、授業実習をきちんとしておくことも、日本語教師で成功するためには重要だと思います。