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2012年2月6日月曜日

【まとめ】パナソニック、7800億円の赤字の原因と対策

パナソニックが過去最大の7800億円の赤字になる見通しとなりました。
日本メーカーのリーダー的な存在であっただけに、巨額の赤字の報道は、私にとってもショックでした。

日本のメーカーはどうしたら復活できるのでしょうか?
赤字の原因と対策についてまとめてみました。


【赤字の原因は5つ】

ここまでの報道を整理すると、赤字の主要な原因は5つに整理できそうです。

・テレビ事業の不振
・円高
・三洋ののれん償却
・タイの洪水
・ヨーロッパの景気後退

読売新聞の記事によると、薄型テレビは液晶の市場拡大が続き、プラズマの劣勢が鮮明となる中、2000億円規模の巨費をかけて工場建設を進めたことで、業界では「投資を見誤った。“戦艦大和”だ」との指摘もある、ということです。

松下パナソニックは、プラズマテレビ用パネルを生産する最新鋭の尼崎第3工場(兵庫県尼崎市)の生産を中止するなど、テレビ事業の構造改革を打ち出しています。

ここらへんは、明らかに経営戦略の失敗ですね。液晶とプラズマの将来予測を見誤っているだけでなく、円高にもかかわらず国内の工場に力を入れる、というのは、いったいどうしてしまったのでしょう。

ブルームバーグの報道によれば、三洋電機の完全子会社化に伴うのれん代償却の想定額を従来から2500億円拡大。タイ洪水に伴う営業損益への影響予想額も従来から600億円積み増した、とされています。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LYT0VQ6TTDS901.html

対策についてですが、NHKの報道によれば、パナソニック側は次のように考えています。

上野山実常務は「徹底した経営体制のスリム化を図り、課題の事業に対する抜本的な対策を打つことで、来年度からの業績回復を目指したい」と述べています。

パナソニックの大坪文雄社長は、4期連続の赤字となるテレビ事業について「今後、決して成長ができないとは思っていないが、テレビの在り方を変えて、どう成長させるか考えないといけない」と発言。付加価値が高いとされる大型の製品を増やすことや一層のコスト削減を図るなどの知恵を絞って、テレビ事業の黒字化に努める考えを強調しています。

みずからの経営責任については、大坪社長は「われわれに課せられているのは来年度以降、しっかりと収益を回復することだ」と述べ、引き続き社長として、業績の改善に取り組む考えを示しているとされています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120203/t10015761841000.html

これだけの赤字を出しておきながら、経営陣が一新されない、などということは、許されないように思うのですが。